何を伝えるための資料か
エン・ジャパンが四半期ごとに公開している決算説明資料です。全33ページのうち20ページが本編、12ページが参考資料です。
人材サービスを5つのセグメントで売っている会社なので、セグメントごとの説明に本編の半分を使っています。同じ型を5回繰り返す作りが、資料の骨になっています。
全体の作り
33ページのうち、区切りのページは1枚だけです。本編は目次のあと、ひと続きで20ページ進みます。
ページの上に結論を青字で置く
本編のページは、上から3行目あたりに青字の箇条書きが1行か2行入ります。「原価業務委託費はインドIT派遣の売上上昇基準の変更に伴い減少」のように、そのページで読み取ってほしい内容を先に文章で書いてあります。
図表を見て結論を組み立てる負担を、読み手に渡していません。20ページとも同じ位置に同じ体裁で置くので、読み手は毎ページその行から読み始められます。
章ラベルを目次の番号で通す
各ページの左上に、番号と章名を組み合わせた札があります。番号が02なら連結業績概要、03ならセグメント別業績概要というように、3ページ目の目次に並ぶ01から07までの番号がそのまま入ります。
目次で見た番号が、そのまま全ページの左上に出続けます。読み手は番号を見るだけで、いま何章目にいるかが分かります。
セグメントのページを同じ型で繰り返す
11ページ目から16ページ目まで、メディア・エージェント・HR-DXソリューション・グローバルの各セグメントが続きます。どのページも、上に青字の結論2行、下に売上高と営業利益の棒グラフを左右に並べた形です。
グラフの大きさも、前年同期比の置き場所も変えません。セグメントの違いは数字とタイトルだけに出ます。読み手が1枚目で覚えた読み方を、残りでも使い回せます。
下端の帯を表紙から最後まで通す
全33ページの下端に、同じ濃紺の帯が入ります。表紙にも、写真を全面に敷いたパーパスのページにも、参考資料にも同じ位置で通っています。
区切りのページを1枚しか置かないぶん、帯がページの連続性を受け持っています。区切りのページが出てくるのは21ページ目の「ご参考資料」だけで、ここから先が付録だと示す役です。
読み始めの3枚
決算説明資料の表紙
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# 参考にするスライド エン・ジャパン株式会社「2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」1ページ目「決算説明資料の表紙」 https://slidezukan.com/docs/enjapan-2026q1/#p1 # 分類 資料の種類:決算説明資料 スライドの内容:表紙 図版の型:なし 配色:青 # 読み取った作り - 中央に1列で積む:理念の一文・ロゴ・資料名・社名・日付を、画面中央の縦1列に積んでいます。左右に振り分けないので、視線が上から下へ一直線に動きます。 - フッターを紺の帯に:下端に紺の帯を敷き、著作権表記とページ番号を白抜きで入れています。表紙から本編まで同じ帯が続くので、資料の枠が最初に示されます。 - 期だけ色を変える:「2026年3月期」は黒、「第1四半期」だけをオレンジにしています。基調の紺と差し色のオレンジが、以降のページでもそのまま使われます。 # 資料全体の決まり - 使用する色は4色まで - 章の切れ目に中扉を置く - 表紙の配色を以降のページへ引き継ぐ - 表紙の次はメッセージ # 依頼 上の作りをそのまま使って、次の内容でスライドを1枚作ってください。 内容:(ここに自分が載せたい内容を書く) 変えたいところ:(あれば書く。無ければ「なし」)
白地の中央に6つの要素を縦1列で積んだ表紙です。下端だけ紺の帯にして、基調色を1ページ目から示しています。
エン・ジャパンの四半期決算説明資料の1ページ目にあたります。
四半期の資料には、年に4回出るという事情があります。読み手が IR サイトで見るのは、同じ題の PDF が縦に並んだ一覧です。表紙を開いて最初に確かめるのは、何年の第何四半期かという1点になります。
人材サービスという業種にも事情があります。社名だけでは、何を売っている会社かが伝わりません。
6つが画面中央に縦に積まれています。
| 順 | 要素 |
|---|---|
| 1 | 求職者と企業の双方に呼びかける1文 |
| 2 | en のロゴ |
| 3 | 「2026年3月期 第1四半期」 |
| 4 | 「決算説明資料」。最大の文字 |
| 5 | 社名と証券コード |
| 6 | 日付 |
下端には紺の帯が敷かれ、著作権表記とページ番号が白抜きで入っています。
掲載している表紙8枚は、作り方が4通りに分かれました。
| 型 | 例 | 得るもの | 失うもの |
|---|---|---|---|
| 写真を主役にする | 野村不動産 | 事業や実績そのものを見せられる | 文字を置ける場所が写真に縛られる |
| 色の面を敷く | 明治HD | 基調色が画面を占める | 面が単調になりやすい |
| 白地に文字だけ | エン・ジャパン、任天堂、さくらインターネット | 手間が最小で、資料名に視線が集まる | 要素が多いと雑然とする |
| 白地に図形を足す | 京セラ、ゼンリン、アイスタイル | 写真素材がなくても表情が出る | 文字と図形の干渉を設計する必要がある |
エン・ジャパンは3つ目です。
同じ型のさくらインターネットも、要素を中央の縦1列に積んでいます。積む順序まで似ています。違いは2つあります。
さくらは資料名・期・日付・ロゴ・著作権の5つでした。エンは冒頭に1文を足して6つです。もうひとつは下端で、さくらは白地のまま、エンは紺の帯を敷いています。
最上段に1文を置く
いちばん上に「仕事を大切に、転職は慎重に。人材を大切に、採用は慎重に。」と入っています。資料名より上で、文字は資料名より小さめです。
置かない作りもあります。決算説明資料の表紙は、資料名と期と日付があれば用が足ります。
エン・ジャパンは2ページ目にもパーパスのページを置いています。表紙の1文と2ページ目のパーパスは別の文言です。表紙で事業の性格を、次のページで存在意義を、と役割が分かれています。
社名から事業が分かりにくい会社では、表紙の1行で事業の輪郭が伝わります。求職者と企業の両方に呼びかける文なので、誰に向けた会社かも同時に伝わります。
下端を紺の帯にする
下端に紺の帯が横いっぱいに敷かれ、著作権表記とページ番号が白抜きで入っています。
帯を置かず、著作権表記を小さな黒文字で置く作りもあります。さくらインターネットの表紙はそうしています。
白地に文字だけの型には、基調色が出ないという弱みがあります。エンの資料は紺とオレンジの2色で組まれていますが、表紙に色の面がないと、1ページ目では色が分かりません。
帯は本編の全ページに続きます。外れているのは2ページ目のパーパスだけで、帯の有無が「本編か区切りか」を示す記号になっています。
期だけ色を変える
「2026年3月期」は黒、「第1四半期」だけがオレンジです。1行の中で色が切り替わります。
行全体を黒で組む作りもあります。
四半期の資料は年に4回出ます。読み手が並んだ PDF の中から探すのは、第何四半期かという情報です。行が全部黒だと、行を左から読んで四半期にたどり着くことになります。
1語だけ差し色にすれば、行を読まずに分かります。期の文字を大きくして示す手もありますが、行の組みが崩れます。色なら崩れません。年4回出る資料では、崩さない側に利点があります。
白地に文字だけの表紙で、要素が5〜6個なら、中央の縦1列に積む形が使えます。
7個を超えると、1列では縦に長くなりすぎます。任天堂のように対角へ散らすか、2列に折ってください。
社名から事業が伝わりにくいなら、最上段に1行足します。理念の全文を載せる必要はありません。全文は次のページに回して、表紙は事業の性格が分かる短い1文に留めてください。
白地の型で基調色を出したいなら、下端に帯を敷きます。帯は本編の全ページに続けて、区切りのページだけ外してください。有無そのものが記号になります。
版を示す語は、色か大きさで分けます。年に何度も出る資料なら色にしてください。大きさを変えると、資料名との並びを組み直すことになります。
パーパス(存在意義)
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# 参考にするスライド エン・ジャパン株式会社「2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」2ページ目「パーパス(存在意義)」 https://slidezukan.com/docs/enjapan-2026q1/#p2 # 分類 資料の種類:決算説明資料 スライドの内容:ミッション 図版の型:なし 配色:黒 # 読み取った作り - 1枚だけ黒地にする:前後が白地の資料の中で、理念の1枚だけを黒地に白文字にしています。めくった瞬間に、業績の話から理念の話へ切り替わったと分かります。 - 写真を下半分に敷く:地平線から光が差す写真を下半分に敷き、文字は写真の上の暗い側に置いています。写真は雰囲気を担い、可読性は暗い領域を選んで確保しています。 - ページ番号だけ残す:紺のフッターを外し、右下に小さくページ番号を置くだけにしています。区切りのページでは枠も最小にする、という扱いです。 # 資料全体の決まり - 使用する色は4色まで - 章の切れ目に中扉を置く - 表紙の配色を以降のページへ引き継ぐ - 表紙の次はメッセージ # 依頼 上の作りをそのまま使って、次の内容でスライドを1枚作ってください。 内容:(ここに自分が載せたい内容を書く) 変えたいところ:(あれば書く。無ければ「なし」)
資料の中で1枚だけ黒地にしたパーパスのページです。写真を下半分に敷き、文字は暗い上半分に置いています。
エン・ジャパンの四半期決算説明資料の2ページ目にあたります。表紙の次、目次より前に置かれたパーパスのページです。四半期の決算説明資料に理念のページを入れることには、不自然さがあります。業績の説明を聞きに来た人にとって、理念は本題ではありません。ページをめくる人の頭は数字に向いています。
読み手の頭を切り替えさせる必要があります。数字の話がまだ始まっていない冒頭だからこそ、置ける位置でもあります。
4つです。
| 位置 | 中身 |
|---|---|
| 左上 | 「エン・ジャパンの「パーパス(存在意義)」」。白文字、小さめ |
| 中央 | パーパスの本文2行。白の太字、最大の文字 |
| 本文の下 | 「〜Inner Calling & Work Hard〜」。細い英字 |
| 右下 | ページ番号 |
下半分には、地平線から光が差す写真が敷かれています。紺のフッター帯はありません。
掲載している理念のページは、地の作り方で3通りに分かれました。
| やり方 | 例 | 得るもの | 失うもの |
|---|---|---|---|
| 写真の上に言葉を置く | エン・ジャパン | 短い一文の印象が強く残る | 文字数を増やせない |
| 文字だけを白地に置く | Smart相談室 | 文言に視線が集まり、印刷でも色が安定する | 情緒が出にくい |
| 絵を半分に置く | マネーフォワード | 理念の届く範囲を絵で補える | 文字に使える幅が半分になる |
エン・ジャパンは1つ目です。
Smart相談室は VISION・MISSION・VALUE の3層を1ページに収め、各層へ本文を2行ずつ添えました。載せた文は6つです。エンは1文だけです。
載せる言葉の数が、地の作り方を決めています。写真の上に置けるのは、遠くからでも読める大きさの文字に限られます。6つの文を白抜きで並べると、細かい行が背景の明暗にかかります。1文なら、画面のいちばん暗い場所を選んで置けます。
1枚だけ黒地にする
前後のページは白地です。パーパスのページだけが黒地に白文字になっています。
資料全体の調子に合わせ、白地のまま文字を大きく組む作りもあります。
白地のままだと、理念のページも業績のページも同じ明るさです。めくった読み手は、体裁が続いていると受け取ります。数字を読む頭のまま、理念の文を数字と同じ速度で流し読みすることになります。
黒地にすると、めくった瞬間に画面の明るさが変わります。話題が切り替わったことが、文を読む前に分かります。黒地は資料全体で1枚だけなので、珍しさそのものが合図になっています。
写真を下半分に敷く
地平線から光が差す写真が、画面の下半分に敷かれています。上半分はほぼ黒です。写真を全面に敷く作りもあります。野村不動産の表紙は建物の写真を画面いっぱいに使いました。
全面に敷くと、明るい部分と暗い部分が画面のどこにでも現れます。白抜きの文字を置ける場所を、写真の中から探すことになります。野村不動産は半透明の白い箱を重ねて、文字の置き場所を作っていました。
下半分に限れば、上半分が均一な暗さで残ります。文字の置き場所を作るための箱も要りません。写真は雰囲気を受け持ち、可読性は暗い領域が受け持つ、と分業しています。
フッターの帯を外す
本編の各ページには紺のフッター帯があり、著作権表記とページ番号が白抜きで入っています。パーパスのページでは帯がなく、ページ番号が右下に小さく置かれているだけです。
帯をそのまま続ける作りもあります。
黒地の上に紺の帯を敷くと、境目がほとんど見えません。見えないものを置いても意味がないうえ、著作権表記の白い文字だけが下端に浮きます。写真のいちばん明るい部分と重なる位置でもあります。
区切りのページでは枠も最小にする、という扱いです。表紙から本編まで続く帯が1枚だけ外れることで、帯の有無も切り替わりの合図になっています。
業績の資料に理念のページを差し込むなら、地の明るさを前後と変えてください。
白地の資料なら黒地に、黒地の資料なら白地にします。文字を大きくするだけでは、同じ体裁の続きとして流し読みされます。
載せる文が1つか2つなら、写真を使えます。3つを超えるなら、文字だけの構成に切り替えてください。写真の上に小さな行を並べると、行ごとに背景の明るさが変わります。
写真は全面ではなく、半分に敷くと扱いやすくなります。残りの半分が均一な地になるので、文字の置き場所を探す手間も、半透明の箱を重ねる手間も要りません。
全ページ共通の帯やヘッダーがあるなら、区切りのページでは外してください。有無そのものが、本編との境目を示します。
目次
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# 参考にするスライド エン・ジャパン株式会社「2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」3ページ目「目次」 https://slidezukan.com/docs/enjapan-2026q1/#p3 # 分類 資料の種類:決算説明資料 スライドの内容:目次 図版の型:なし 配色:青 # 読み取った作り - 項目を2列に折る:7項目を左に4つ、右に3つと2列に折っています。1列に7行積むより、縦の流れが短くなります。 - 連番を2桁で揃える:連番を01から07と2桁で書き、水色にしています。桁数が揃うので、項目名の開始位置が左右でぴたりと合います。 - 見出しを左上に寄せる:「目次」を左上に置き、項目は一段下げて始めています。見出しと項目の間に段差があるので、囲みや罫線が要りません。 # 資料全体の決まり - 使用する色は4色まで - 章の切れ目に中扉を置く - 表紙の配色を以降のページへ引き継ぐ - 表紙の次はメッセージ # 依頼 上の作りをそのまま使って、次の内容でスライドを1枚作ってください。 内容:(ここに自分が載せたい内容を書く) 変えたいところ:(あれば書く。無ければ「なし」)
7項目を2列に折った目次です。連番を2桁で揃えることで、左右の列で項目名の開始位置がそろいます。
エン・ジャパンの四半期決算説明資料の3ページ目にあたります。表紙とパーパスのページに続く目次です。目次には、読まれる場面が2つあるという事情があります。説明会の最中は、登壇者が構成を述べる数秒のあいだ映るだけです。あとから PDF を開く人は事情が違い、全部読むつもりがない人ほど目次で当たりを付けます。
エン・ジャパンの資料は全33ページで、章が7つあります。項目が増えると、目次そのものを読む作業が発生します。読み飛ばせる長さに収めることと、章立てを省略しないことが、同時に求められます。
載っているのは見出しと7項目だけです。
| 位置 | 中身 |
|---|---|
| 左上 | 「目次」。黒の太字、大きめ |
| 左の列 | 01から04の4項目 |
| 右の列 | 05から07の3項目 |
| 下端 | 紺の帯。著作権表記とページ番号 |
連番は水色、項目名は黒です。罫線も囲みもなく、各項目に掲載ページの番号も添えていません。
掲載している資料のうち、独立した目次ページを持つのは2本だけでした。項目の数で作り方が分かれます。
| やり方 | 得るもの | 失うもの |
|---|---|---|
| 3〜5項目を1列で大きく | 目次のページ自体が区切りになる | 章を粗くまとめる必要がある |
| 6〜8項目を2列に折る | 章立てを細かいまま見せられる | 文字が本編と同じ大きさに近づく |
| 9項目以上を1列で詰める | 構成を省略せず全部載せられる | 一覧を読む作業が発生する |
エン・ジャパンは2つ目です。京セラの目次は1つ目にあたり、3行だけを本編の数倍の大きさで組みました。京セラは章を3つにまとめたので、文字を大きくする余地が残りました。エンは7つあるため、同じ大きさでは1列に収まりません。縦に7行積むと、行間が詰まって一覧に近づきます。
2列に折れば、縦の流れが4行で終わります。項目数を減らさずに、読む時間だけを短くした形です。
連番を2桁でそろえる
連番が「1」ではなく「01」から始まり、7番まで2桁で書かれています。色は水色です。
1桁で書く作りもあります。項目が9つまでなら、桁は1つで足ります。
1桁でも、左の列と右の列で連番の幅が変わる心配はありません。ただ、エンの連番はかなり大きな文字で組まれているので、数字1文字ぶんの余白が目立ちます。2桁で揃えると、連番の右端がそろい、項目名の開始位置が左右の列でぴたりと合います。
連番を水色にしたのも、項目名と分けるためです。京セラの目次も連番だけを青にしていました。項目名を続けて読めるようにする扱いは共通しています。
見出しを左上に寄せる
「目次」が左上にあり、項目は一段下げた位置から始まります。左端もそろっていません。
見出しと項目を同じ左端にそろえる作りもあります。
そろえると、「目次」が1行目の項目のように見えます。見出しと中身を分けるために、罫線か囲みを足すことになります。段差を付ければ、線を引かずに済みます。項目の側が右に下がっているので、見出しが上位だと位置だけで分かります。
囲みも罫線も置かない
7項目のあいだに、区切り線も背景の面もありません。分けているのは行間だけです。
罫線を引く作りもあります。
罫線を6本引くと、画面に横線が6本増えます。項目は7つしかないので、線のほうが目立ちます。
行間を文字の高さの2倍ほど取れば、線なしで項目が分かれます。下端の紺の帯だけが唯一の面で、資料の枠を示す役に専念しています。
目次を作るなら、まず章の数を数えてください。
3〜5個なら、1列に大きく組めます。文字を本編の数倍にすると、目次のページ自体が区切りになります。
6〜8個なら、2列に折ってください。縦の流れが半分になるので、1列のまま文字を小さくするより読みやすくなります。
連番に色を付けるかは、項目名の始まりで決めます。「2027.3期」のように数字で始まる項目名が並ぶなら、連番を色で分けないと境目が分かりません。連番の桁は、文字を大きく組むときだけ2桁に揃えてください。小さく組むなら1桁でも開始位置はずれません。
区切りには罫線ではなく行間を使います。項目が10に満たないなら、線を引くと線のほうが目立ちます。行間は文字の高さの2倍ほど取れば足ります。
数字を見せる2枚
メディア事業の KPI
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# 参考にするスライド エン・ジャパン株式会社「2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」13ページ目「メディア事業の KPI」 https://slidezukan.com/docs/enjapan-2026q1/#p13 # 分類 資料の種類:決算説明資料 スライドの内容:業績ハイライト 図版の型:並列 配色:青 # 読み取った作り - 格子に6枚並べる:3つのサービスを列、2つの指標を行にして、6枚のカードを格子に並べています。どのカードも同じ形なので、読み方を1回覚えれば足ります。 - ラベルを角に貼る:各カードの左上に「利用企業数」などの薄い面のラベルを貼り、数字は枠の中央に置いています。ラベルが数字の場所を奪いません。 - 増減だけ色を変える:実数を紺、前期比のみオレンジにしています。減少の1件だけ黒に落として、増加と区別しています。 # 資料全体の決まり - 使用する色は4色まで - 章の切れ目に中扉を置く - 表紙の配色を以降のページへ引き継ぐ - 表紙の次はメッセージ # 依頼 上の作りをそのまま使って、次の内容でスライドを1枚作ってください。 内容:(ここに自分が載せたい内容を書く) 変えたいところ:(あれば書く。無ければ「なし」)
3つのサービスと2つの指標を格子に組んだ KPI のページです。カードの位置そのものが、何の数字かを示しています。
エン・ジャパンの四半期決算説明資料の13ページ目にあたります。メディア事業の KPI を並べたページです。エン・ジャパンのメディア事業には、エン転職・ミドルの転職とAMBI・engage という3つのサービスがあります。求人メディアの事業では、売上より先に利用企業数と求職者会員数が動きます。3サービス × 2指標で6つの数字、さらに前期比を添えると12の情報になります。
グラフにすると6枚ぶんの場所が要ります。1ページには収まりません。
ヘッダーの下は、結論とカードの2段です。
| 位置 | 中身 |
|---|---|
| ヘッダー | 章番号「03」と題。右端に en のロゴ、下に紺の罫線1本 |
| 結論 | 箇条書き2行。強調したい語だけオレンジ |
| 列 | 3サービス。名前はカードの外、上に置く |
| 行 | 2指標。利用企業数が上、求職者会員数が下 |
| カード | 白地に細い枠。左上にラベル、中央に数字、下に前期比 |
| 下端 | 紺の帯。著作権表記とページ番号 |
グラフはありません。数字とラベルだけです。
カードを並べるページは、格子に意味を持たせるかどうかで分かれます。
| やり方 | 得るもの | 失うもの |
|---|---|---|
| 行と列に意味を持たせる | 位置だけで何の数字か分かる | 指標の数が行数に縛られる |
| 並ぶ順だけ決めて詰める | 指標をいくつでも足せる | カードごとにラベルと記号が要る |
| 表に落とす | 桁がそろって比較しやすい | どれが主要な指標か分からない |
エン・ジャパンは1つ目です。バフェットコードの収録データの規模は2つ目にあたり、6つの数字を同じ大きさの箱で2段3列に詰めました。バフェットコードの箱に並ぶのは、国内企業数・業界分類の数・米国の収録企業数・収録資料数と、単位がばらばらです。並べる順に決まった軸がないので、箱ごとに何の数かを書いた行を添えています。位置では分からないぶんを、ラベルで補っています。
エンのカードは、列がサービス、行が指標です。左下のカードは「エン転職の求職者会員数」だと、位置だけで決まります。アイコンも色分けも要りません。
ラベルを角に貼る
各カードの左上に、「利用企業数」「求職者会員数」と薄い青の面のラベルが貼られています。カードの内側です。ラベルをカードの上、外側に置く作りもあります。サービス名はそうなっています。
外に置くと、カード6枚の上にそれぞれラベルが並びます。行の見出しは左端に1つあれば足りるのに、3列ぶん繰り返すことになります。かといって左端に1つだけ置くと、右の2列から目が左端まで戻ります。
角に貼れば、数字と同じカードの中で完結します。左上という位置も、数字が置かれた中央を避けています。ラベルが数字の場所を奪っていません。
減った1件だけ色を外す
前期比は6つのうち5つがオレンジです。減っている1件(エン転職の利用企業数、前期比10%減)だけが黒で、▲ の記号が付いています。
減った項目を赤にする作りもあります。
赤を足すと、資料の色が紺・オレンジ・赤の3色になります。エンの資料は2色で組まれているので、1か所のために色を増やすことになります。
黒に落とす手なら、色は増えません。ほかの5つがオレンジなので、色が付いていないこと自体が目印になります。増加を示すために色を使い、減少は色を外して示す、という割り振りです。
数字の単位を小さくする
「4,741社」の「社」、「1,221万人」の「万人」が、数字より一段小さく組まれています。
同じ大きさで組む作りもあります。
同じ大きさだと、カードごとに文字列の長さが変わります。「18,011社」と「591万人」では、桁数も単位の文字数も違います。中央ぞろえにしても、数字の中心がカードごとにずれます。
単位を小さくすれば、数字の部分が占める幅の差だけが残ります。6枚を見渡したとき、比べているのが数字だと分かります。
KPI を並べるなら、まず行と列に意味を割り当てられるかを確かめてください。
サービス × 指標のように2軸で整理できるなら、格子に並べます。位置が意味を持つので、アイコンも色分けも要りません。行は2〜3、列は3〜4までに収めてください。
2軸で整理できない指標を並べるなら、カードごとにラベルを付けます。バフェットコードのように6枚並べても成立しますが、枚数が増えるほどラベルを読む手間も増えます。
ラベルはカードの内側、角に貼ってください。外に出すと、列ごとに同じラベルが繰り返されます。
増減を示す色は、増える側だけに使います。減った項目は色を外せば目立ちます。減少のために色を足すと、資料全体の色数が増えます。
単位は数字より一段小さく組んでください。桁数の違う数字を並べたとき、中心がそろいます。
エージェント事業の売上高と営業利益
このスライドの作りをプロンプトにする
# 参考にするスライド エン・ジャパン株式会社「2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」14ページ目「エージェント事業の売上高と営業利益」 https://slidezukan.com/docs/enjapan-2026q1/#p14 # 分類 資料の種類:決算説明資料 スライドの内容:業績ハイライト 図版の型:棒グラフ 配色:青 # 読み取った作り - 結論を先に2行:ヘッダーの下に結論を箇条書きで2行置いてから、グラフを並べています。グラフを読まなくても結論が取れます。 - 見出しを薄い面に:左右のグラフの頭に、薄い面の見出しを同じ幅で置いています。ヘッダーの下線とは別の記号なので、階層の違いが分かります。 - 始点と終点だけ濃く:5本のうち前年同期を水色、当期を紺にし、間の3本はグレーにしています。比較する2本が、色の違いで指定されます。 # 資料全体の決まり - 使用する色は4色まで - 章の切れ目に中扉を置く - 表紙の配色を以降のページへ引き継ぐ - 表紙の次はメッセージ # 依頼 上の作りをそのまま使って、次の内容でスライドを1枚作ってください。 内容:(ここに自分が載せたい内容を書く) 変えたいところ:(あれば書く。無ければ「なし」)
5本ずつの棒を左右に並べたページです。前年同期と当期を別の色にして、比べる2本を指定しています。
エン・ジャパンの四半期決算説明資料の14ページ目にあたります。エージェント事業の売上高と営業利益を並べたページです。
四半期の業績には、直前の四半期と比べても意味が薄いという性質があります。人材紹介には季節の波があり、前の四半期より減っていても、前年の同じ四半期より増えていれば伸びています。
読み手に比べてほしいのは、5本のうち両端の2本です。並べるのは5本で、見てほしいのは2本という状態になります。
ヘッダーの下が、結論と2つのグラフに分かれます。
| 位置 | 中身 |
|---|---|
| ヘッダー | 章番号「03」と題。右端に en のロゴ |
| 結論 | 箇条書き2行。増収と増益の理由 |
| 左右の頭 | 薄い面の見出し。「売上高(百万円)」「営業利益(百万円)」。同じ幅 |
| 見出しの下 | 前期比。オレンジの大きな文字 |
| グラフ | 棒5本ずつ。1Q 2025.3から1Q 2026.3まで |
| 下端 | 紺の帯。著作権表記とページ番号 |
営業利益のグラフにはゼロ線があり、2Q と3Q の棒が下に伸びています。
どの棒に色を付けるかで、3通りに分かれます。
| やり方 | 得るもの | 失うもの |
|---|---|---|
| 比べる2本を別の色にする | どちらが当期かまで色で決まる | 色が3種類になる |
| 比べる2本を同じ色にする | 2本が1組だと分かる | どちらが当期かは軸ラベル頼み |
| 全部を同じ色にする | 傾向が繰り返されていると分かる | 比べる先が指定されない |
エン・ジャパンは1つ目です。前年同期を水色、当期を紺、あいだの3本をグレーにしました。
さくらインターネットは2つ目にあたり、13本のうち比べる2本を同じ青にしています。ゼンリンの構成比は3つ目で、5期分の帯を全部同じ色に揃えました。
3枚の違いは、示したいことの違いです。ゼンリンは5期に同じ傾向が続くと示すページなので、当期を目立たせると話が変わります。さくらとエンは当期と前年同期の差を示すページです。さくらは13本あるため、色を2種類に抑えないとグレーとの区別が付きません。エンは5本なので、3種類でも見分けが付きます。
始点と終点だけ色を変える
5本のうち、左端の1Q 2025.3が水色、右端の1Q 2026.3が紺です。あいだの2Q・3Q・4Q はグレーです。
5本とも同じ色にする作りもあります。
同じ色だと、読み手は左から順に5本の高さを追います。売上高は2,594から2,440、2,359と下がってから戻るので、途中まで下降しているように読めます。見てほしいのは2,594と2,651の差です。
両端だけ色を付ければ、比べる2本が指定されます。あいだの3本は、季節の波として背景に回ります。水色と紺という濃さの違いで、どちらが当期かも決まります。
見出しを薄い面に載せる
左右のグラフの頭に、薄いグレー青の面の見出しが置かれています。幅は左右でそろっています。
ヘッダーと同じ体裁、つまり文字の下に罫線を引く作りもあります。
同じ体裁にすると、ページの中に同じ記号が3つ並びます。ヘッダーはページ全体の題、面の見出しはグラフ1つぶんの題で、階層が違います。同じ記号だと階層の差が消えます。
面という別の記号を使えば、ヘッダーの下位だと見た目で分かります。幅をそろえたのは、左右のグラフが対等だと示すためです。片方だけ広いと、広いほうが主に見えます。
前期比をグラフの外に出す
「前期比+2.2%」「前期比+186百万円」が、見出しの下、グラフの上に置かれています。オレンジの大きな文字です。
グラフの中に書く作りもあります。両端の棒のあいだに矢印を引き、差を添える形です。
矢印を引くと、あいだの3本の上を横切ります。グラフの高さも、矢印のぶん削ることになります。
外に出せば、グラフは5本の棒だけで済みます。結論の数字を読んでから棒の形を見る、という順序も決まります。営業利益のグラフでは7から193への変化で、棒の高さの差が大きいため、数字がなくても伝わります。売上高のほうは2,594から2,651で、棒の差は2%しかありません。外に書いた数字が、形では読めない差を補っています。
四半期の推移を棒で見せるなら、比べてほしい2本を色で指定してください。
本数が6本までなら、2本を別の色にできます。前年同期を薄い色、当期を濃い色にすれば、どちらが当期かも決まります。10本を超えるなら、2本を同じ色にしてグレーと分けるだけに留めてください。色が3種類あると、どれが強調かが分かりにくくなります。
傾向そのものを見せたいページでは、色を変えないでください。当期を濃くすると、繰り返しの話が今期の話に変わります。
グラフを2つ並べるなら、頭の見出しはページのヘッダーと別の記号にします。面を敷くか、文字色を変えるかです。同じ記号だと階層の差が消えます。
増減の数字は、グラフの外に出してください。中に矢印を引くと、あいだの棒を横切り、グラフの高さも削ります。差が5%を下回るときは、数字を書かないと形では読めません。
自分で作るなら
33ページを支えているのは、結論を毎ページ同じ位置に置くことと、繰り返す単位を決めて型を変えないことの2つです。
順番としては、まず繰り返す単位を決めてください。セグメントでも、地域でも、製品でもかまいません。単位が決まったら1枚だけ丁寧に作り、残りは数字とタイトルだけ差し替えます。
次にページ上部の結論の行を型にします。青字の箇条書きで1行か2行、位置は全ページ同じ。図表から読み取ってほしいことを、図表より先に文章で置いてください。